パパジン - papazine -

渾身のパパライフをつづるブログ。Let's enjoy happy "papa" life!!

サッカー ナイジェリア代表が試合当日入りしたマナウスという地が、日系移民史の闇を思い出させる

スポンサーリンク

一昨日だっただろうか。

こんなニュースが入ってきた。

オリンピックのサッカー日本代表と予選リーグの初戦で対戦するナイジェリア代表は、資金難などのためブラジルへの出発を延期していましたが、日本時間の5日午前3時すぎ、会場があるマナウスの国際空港に到着しました。

リオ五輪 サッカー ナイジェリア代表がマナウス着 | NHKニュース

試合はその後、当日到着したばかりのナイジェリア代表に日本が敗退したという。

が、正直サッカーの話はどうでもいい。

「マナウス」という 地名の響きが呼び起こした懐かしさ

ぼくの頭の中では、ただ1つの地名が、ぼんやり引っかかりながら、ヘビーローテションしていた。

ー マナウス ー 。

ファイナルファンタジーのキャラクターにでも登場しそうなその名前にぼくは言いようのない気持ちを感じていた。

それは懐かしさのような、もう少しでものごとが思い出せる高揚感のような。

(「マナウス」ってどこかで見たぞ・・・、そう遠くない過去に、しかも何度も。どこで見たんだっけな・・・)

脳みそが急ピッチで該当の記憶を呼び覚ますよりも前に、ぼくは無意識のうちに本棚の前に座っていた。

自分のなかで小説の場所と決めてある1つの棚。

そこにターゲットを絞り、詰め込まれていた本を倒しては奥の本のタイトルを一気にチェックしていった。

いくつかの、久々に手に取った本に寄り道しつつ数分後。

ぼくは目的の本を探し当てた。

アマゾン中流域の街、マナウス

ゆっくりと親指で表紙をめくる。

(確か、このあたりにブラジルの地図があって、マナウスっていう地名が載っていたはずだ・・・)

通常、沢山の地名が登場する小説というものには、表紙から数ページ目のあたりに地図が載っているものだ。

この本も例外ではなかった。

記憶通り、表紙から3枚めくったそこに、ブラジル周辺の都市・河川図が載っていた。

(あった!ついに見つけたぞ、マナウス・・・!)

懐かしさと同時に、一度読んだはずの内容を改めて確認しようとする気持ちが、親指のスピードをあげはじめたその瞬間、急停止した。

小説の切り出したるプロローグ。全ページのわずか15ページ目。

すらりとした身体つきの中年の日系人ー右足をやや引き摺り気味に歩いている。

アマゾン河口にある赤道直下の港湾都市・ベレンで小用を済ませた男は、翌日の朝早く、ヴァリグ航空の旅客機に乗り込んだ。

飛行機は、直線距離で西に千三百キロほど離れたアマゾン中流域の街・マナウス行きのものだった。

ー また出たな、マナウス ー 。

自分の記憶が衰えていないことを知り、ぼくはひとりほくそ笑んだ。

日系移民にまつわる歴史の闇

その本の名は「ワイルド・ソウル」。

そうだ。

この本は、日系移民の闇を圧倒的なスピード感で描く推理小説だ。

その証拠に、大藪春彦賞、吉川英治文学新人賞、日本推理作家協会賞の3冠を飾っている。

上巻の巻末をみた。

その地に着いた時から、地獄が始まった――。1961年、日本政府の募集でブラジルに渡った衛藤。だが入植地は密林で、移民らは病で次々と命を落とした。絶望と貧困の長い放浪生活の末、身を立てた衛藤はかつての入植地に戻る。そこには仲間の幼い息子、ケイが一人残されていた。そして現代の東京。ケイと仲間たちは、政府の裏切りへの復讐計画を実行に移す! 歴史の闇を暴く傑作小説。

 

 

実はあまり知らない”日系移民”

ワイルド・ソウルでは否が応でも日系移民について考えさせられる。

そう、今でこそ、「ブラジルには日本人の移民が多いおかげで、国と国との関係性が強いんだよ」と聞くが、考えてみれば不思議な話だ。

事実、ぼくは日系移民についての「WHY」や「WHEN」、「HOW」をほとんど知らない。

  • なぜ、日本人はブラジルに移民したのか
  • なぜ、行き先はブラジルだったのか
  • そもそも、いつの間に移民し、いつの間に移民は終了したのか
  • 移民した人はいきなりブラジルに降り立って、どうやって生活したのか
  • 移民した人は日本語以外の言語は出来たのか
  • 何(万)人くらい移民したのか
  • なぜ、ぼくは日系移民についてこんなに知らないのか
  • なぜ、ぼくの周りに日系移民についての話が出来る人がいないのか
  • なぜ、日本史の教科書には日系移民に関する話が出てこないのか

まとめ:“日系移民”が“日系棄民”だったら・・・

改めてワイルドソウルを読んだぼくは、読後、なんともいえない気持ちになった。

特に巻末の解説の2文は衝撃的だ。

かつて、日本政府は日本人を棄てた……。もし、余剰人口を減らすために「移民政策」の名の下、ろくに調査もしていない第三世界の荒野に、ジャングルに、日本人を置き去りにし、国民を他所の国に棄てることで国家を維持しようとしたなら、結果的に事実がそうなのだとしたら、たった半世紀前、この国はなんとも野蛮な国家だったというほかない。

小説がどこまで史実に忠実なのかは分からない。

でも、間違いなく、読む価値がある。

そしてそれ以上にエンターテイメントな小説だ。

サクサク読めるから、是非、リオ五輪のお供にお勧めしたい。

ほんだらのー!